【2019 南仏 年末年始】アンティーク蚤の市

 日曜日は早起きをして、モンペリエのペイルー広場で開催される、アンティーク蚤の市に行きました。

 大学生の頃ニースのホームステイ先は、日曜日の朝はすぐ目の前の広場でアンティーク蚤の市だったのですが、許容量オーバーの日々で疲れ果てていた私は、日曜日は泥のように寝ていたので、アンティーク蚤の市には一度だけしか行けませんでした。高校時代から雑誌であんなに憧れていたフランスの蚤の市に、十分行けなかったことだけは、その後も心残りでした。

 NYに居た時も、ヴィンテージショップばかり廻っていました。今も毎月赤坂蚤の市に参加させて頂いております。アンティークには全く詳しくありませんが、昔からアンティーク蚤の市の宝探しが好きなんでしょう。

 ということで、フランスで人生二回目のアンティーク蚤の市。

 ショッピングが好きではない主人に急かされる中、ショッピング大好きな母と私は目の色が変わって男性陣のことは完全無視。トキメキ全開でもう夢中で楽しみました。

 早速ボンジュールから始めてみると、お店の人は、怪しい人も信用できる人もさまざまだと気付きました。

「あ!今ウソついたね(笑)」とバレバレの若者ディーラーもいれば、熱心にアンティークの知識を教授してくれるおじさんもいたり、アジア人めんどくさい扱いのマダムもいれば、世界中を旅して見聞も心も広そうなおじさんもいたり、 サイケで派手な人もいれば、ヘミングウェイの『海と老人』みたいな地味で寡黙な人もいたり。

ニセモノも本物も。ニセモノ本物なんか関係なくそれだけで十分ストーリーを感じさせる魅力的なものの数々。逆に「全然これ古くないよね?」「こういうのおばあちゃんちの倉庫にいっぱいあるよね。」という物も混ざっていたり…。

物も人も時代も国もいろいろ。いろいろ混在するエキサイティングでドキドキする場所。会話や駆け引きがとても楽しかったです。

 結局いくら話したところで、目利きじゃないので本当に本物なのかはわからず終いではありますが、リモージュの小物入れを手に入れました。本物じゃなくてもいいんです!会話をして、この人を信じる!と決めて、きゅんときたものを手に入れた。それだけで十分、私の宝物になり得るというものです。

ちなみに私が2つのデザインで迷いに迷って決められずにいると、おじさんが「じゃあコインを投げてあげるから、コインの表裏で決めるかい?」と小粋なことを言いました。

決められない私は考えることを放棄して「ムッシュー、コイン投げて!」と答えました。

するとおじさんは投げようとしましたが、やはり止めて「こっちの方がここの作りが凝っていて職人技で価値が高いから、自分だったらこっちを選ぶな。」と最後のアドバイスをくれました。

結局コインは投げず、私はこちらを選びました。

 はじめて見るものだらけのアンティーク蚤の市の中で、会話をして信じた人から自分が恋に落ちたものを買う。デパートやブランドのような保証も安心もなく、口コミやネット情報も何もなし。自分の感覚だけで選ぶ。そんな貴重な経験ができたと思います。

 とはいえ、改めて赤坂蚤の市の良さがわかりました。

赤坂蚤の市では、とてもおしゃれな店主選りすぐりの中から安心して選べ、海外で購入後の壊さないように厳重にスーツケースに入れて帰る手間もなく、赤坂なら食べ物屋さんもなんでもあって整備されて環境も良く、もちろん治安も良く、こんなにリラックスしておしゃれに楽しめる蚤の市は、世界でもそんなにないのかもしれませんね。