キュプラのもと

blog813

このふわふわは、コットンの種です。

よくイベントで、素材はなんですか?と聞かれます。細かすぎて布に見えないとのことです。
キュプラとお答えすると、キュプラをご存知ない方がほとんどで、スーツの裏地などによく使われている素材だとご説明すると、ピンとこられます。

でも、「あぁ。裏地ね…。」と終わってしまうのは、なんだか悲しいです。
裏地といってもポリエステルのものとキュプラのものとだいたい2種類あると思うので、裏地の全てがキュプラでもないとは思いますが。

裏地というといかにもどうでもいい生地のような聞こえですが、私は選んだ末にキュプラを使うことにしました。
一番の決め手となったのは、その原料。

キュプラの原料は、このコットンの“種のふわふわ”部分なのです!
コットンの綿じゃなくて、種のうぶ毛ってところが、可愛いと思っています。

他にも実用面では、他の化繊と違って染められる点、コットンなどと違って厚すぎないなど、いろいろ選んだ理由はございます。

また個人的には、将来どこの国に住んでも手に入りそうな素材で取り掛かりたかったのも強いです。
つまみ細工といえば着物の端切れですとか、羽二重、正絹、ちりめん…等々、やはり着物関係の素材が主になります。
でもそれでは外国に住んだら、できないですね。
素材が変わると作り方の感覚も大きく変わってくるので、私には重要な点でした。

イベントではこちらのキュプラの端切れ(1番よく使う1,5cm四方)と、コットンの種を飾っておりますので、気がついた方は是非触ってみてくださいませ。(笑)
『キュプラ』

葉っぱのブローチ

blog624

この葉っぱのブローチが、ありがたいことにこの秋冬大変人気者となっております。
一番のポイントは、本物の葉っぱの葉脈を使用している点です。

まずは本物のサザンカの葉っぱから、理科の実験のように葉脈標本を作るところから始まります。
丁寧に根気強く緑の部分を剥いでいく作業は、この段階で十分に集中力が必要です。
藍染などの草木染と同様、自然のものが相手なので、同じようにやっているのに毎回同じようにできない。そんな奥深さがあります。

Continue reading “葉っぱのブローチ”

布じゃないみたい。

blog618制作する際に常に頭にある、自分なりの基準があります。

『ブログやSNSなどで見ていたけど実際見ると何か違う…』というがっかりを与えないよね?

そんな基準で、丁寧に油断せずに作ろうと心がけています。
花びらひとひらひとひら折るときも、尖った花びらはきっちりシャープに。
丸い花びらは、ふんわりかわいく均等な丸に。
花びらを摘む指、ピンセットを引く力加減も均一に。
出来上がった花びらは、きっちり並べる。

Continue reading “布じゃないみたい。”

水濡れについて

AttentionWater1200
つまみ細工の一般的な取り扱いにおけるご注意点としまして、“水濡れ・型崩れ”がございます。
本日は水濡れについてです。
型崩れについてはこちら。

まずつまみ細工が水濡れに弱い理由はいくつかございます。

  • 水溶性の接着剤の使用
  • 染色した布やレースなど

一般的なつまみ細工は、でんぷん糊で花びらを付けていきます。また素材も着物の絹を使うのが伝統的ですので、両方とも水にお気をつけ頂く必要がございます。
私の成人式は寒い雨の日だったので、会う大人が口々に「着物は雨には濡れちゃダメよ!」と言っていたことを思い出しますが、和服全般はそうですよね。

Va Plaではでんぷん糊や絹ではなく、ボンドとキュプラという布地を使用しておりますので幾分強くはなっておりますが、やはり水気にはお気をつけ頂きたいです。

数種類のボンド・接着剤を用途に応じて使い分けているものの、メインの花びらを付ける工程では、敢えて濡れてはいけない“水溶性ボンド”を使用しております。
“水濡れOK”タイプの接着剤ももちろんあるのですが、どうしてもしばらく経つと黄ばみが出てきてしまうからです。
もちろん『乾くと透明!』と書いてあるやつなんですけどね。(いろんなメーカーのたくさんの種類を、日々実験しています。)

また布地以外にもレースなど手染めしたものがほとんどですので(写真上)、いい状態を保つためにも、一応濡れない方がいいと思います。

ただ、こう申し上げるとつまみ細工はとても厄介なもののようですが、そんなことはないと思っております。

本物のパールのネックレスは「使用後には柔らかい布で拭いてください。」と言われます。
レザーの靴は、雨の日に履くと、しみになります。
コートやスーツは、洗濯機では洗えません。クリーニングに出してください。
他にもエナメルシューズ、腕時計、カシミアのニット、シルクのスカーフ…。
刺繍やビーズものは、ほつれないように気をつけるものです。

このように、濡れてはいけないもの、お取り扱いに注意なものは、身の回りに結構ございます。
こうやって挙げてみると、ちょっと上質なもの、とっておきのアイテム程、その傾向がありそうですね。

同時に、とは言っても実際のところそこまで気にせずとも大丈夫だったりもしますが、そこは持ち主のさじ加減にお任せ致します。

Va Plaのつまみ細工も、持ち主の方にそんなふうに大切にしていただけるように、一輪一輪丁寧に制作したいと思います。

TOP

型崩れについて

AttentionSHAPE1200-2
つまみ細工の一般的な取り扱いにおけるご注意点としまして、“水濡れ・型崩れ”がございます。本日は型崩れについて書かせてください。

布でできた花びらは、ひとたび型崩れしてしまうとお洋服のようにアイロンをかけるわけにもいかず、どうしようもありません。なので変形しないようにゆったり保管して頂くことをお勧めしております。

一方で、Va Plaのつまみ細工アクセサリーは、型崩れしにくいように出来る限りの工夫をしております。
例えば土台と花びらのバランス、花びらの長さや数など、アイテムに応じて変えておりますが、それはデザイン上だけではなく、型崩れのしにくさ・使い勝手なども考慮しています。こういった見た目と関係のない構造の部分が、隠れた重大ポイントです。

中でもピアスやイヤリングはつまみ細工の場合特に難しく、着脱時に必ず指先でつままなければいけませんので、それなりの力が掛かります。それに耐えうるほど、花びらそのものを強くすることはできませんので、花びら部分に極力触らないで着脱できるような構造にしたり、花びらの付け方を工夫するなど、シリーズによって毎回試行錯誤してレシピを決めています。

ブローチ類も…。例えばバラの茎や、包みボタン&パール部分など、デザインだけではない使い勝手へのこだわりを持って作りました。

よく造花で使用される、型崩れ防止スプレーの使用という方法もありますが、今のところ使う予定はございません。硬くバリバリとしたものに変わってしまい、せっかく繊細で柔らかな風合いが損なわれるのが気になるからです。

これを使うかどうかは、お客様のご判断にお任せしております。

最近つまみ細工は流行っていますので、つまみ細工の商品を目にすることが増えました。
でもお店によっては花を無造作に立てかけて、無残に花びらが変形している光景も多く、とても残念です。

つまみ細工はすぐにこのようにグチャッとなってしまうのかと思われたくありません。
どんなハンドメイド作品もそうですが、既製品と違い、お取り扱いをほんのちょっとだけ優しくして頂くだけで十分きれいに保てます。

同時に作る側も、既製品ではないからこそできる細かな工夫を施し、少しでも使いやすいように、常に向上していければと心がけて日々制作しております。

TOP

資材調達

blog436
資材選びは、とても大切にしています。

お花をどんなに頑張って作っても、ビーズなど飾り一つで出来栄えが大きく左右されるからです。
リボンやレース類も、安っぽくなったり逆に重厚感や繊細さを出すことが出来たり、かなり違ってきます。

Continue reading “資材調達”

ブローチが増えました。

先日ラペルピンをお作り致しましたが、それを私がめちゃめちゃ気に入ってしまい、ユニセックスとして作ってみました。
男性にもつまみ細工を知っていただきたい。できればお使いいただきたい。
そう思いはじめてすでに一年が経過し、やっと納得のいく男性用ができあがりました。
とはいえ基本お花なので、女性にもお使いいただけるため、ユニセックスということにしました。

男性用は今のところ需要はほとんどないかもしれませんが、今後は地道に陰ながら作りつづけようと思います。
もうじき販売をきちんと再開しますので、その時にメンズ(ユニセックス)デビューする予定です。

もう一つのカラフルなブローチは、個人的なプレゼントとして作ったブローチです。
南フランスの祖母へ。
南フランスらしい太陽に負けない色使いで。
春に使ってほしいです。
ずっと会いに行けないでいるけれど、いつも健康と笑顔を願っています。
もうすぐ会いに行きます。それまでこのブローチで私たち夫婦を思い出してほしいです。
そんな気持ちを込めて。

ところでいつも使用している布やレース、花芯などのほとんどは、自分で染色したものです。
微妙な色使いなど、どこまで丁寧に大切に作れるか、自分なりに真面目に取り組んでおります。

最後に、お花を作るからには季節感は大事にしたいと思いますので、季節の写真を載せさせてください。
かもめはよくわかりませんが、最近やたらといます☆
春が待ち遠しいです。

TOP

キュプラという素材

つまみ細工では、一般的に着物生地である絹を使うことが多いです。また、ちりめんなど。

でもVa Plaでは、キュプラという布を使用しております。(ベンベルグというシリーズ)

キュプラとは具体的には、スーツやコートの裏地でおなじみです。

blog268キュプラの特徴

  • コットン由来。天然繊維のやさしさと化学繊維の機能性を併せ持つ。
  • 薄い。なめらか。美しく自然な光沢。
  • 湿気を吸収&放出の高機能。衣類として、年中心地よい。
  • エコ。キュプラ生地は土に埋めると土に還る。
参照:旭化成ベンベルグについて

裏地と言えばポリエステルなどのイメージがあると思いますが、キュプラは実はコットン由来。(市販の衣類の裏地には、ポリのものもありますが。)

コットンの種は綿毛のふわふわに覆われているのですが、そのふわふわのうぶ毛部分が原料です。

綿花ではなく、あえて種のうぶ毛という普通は使わない部分に着目し、それを価値あるものへ生まれ変わらせるというストーリー性が好きです。

ところでこの“コットンの種のふわふわ”って、ご存知でしたか?blog267

私は昨年種から育てようとして失敗してしまいましたが、この何ともいえないかわいさが印象的でした。

布の質感として、フォーマルすぎず、カジュアルすぎず、つるつるピカピカすぎず、キメが粗すぎず…一番求めるイメージにぴったりだったのでキュプラを選びましたが、難点は、布をカットした時に綿毛のようなとても細かいほつれがたくさん出る点です。

極小カットの端切れをつまんで折るつまみ細工には、なかなか扱いにくい特徴ですが、“コットン種のうぶ毛”と聞いて納得です。同時にそれを知って以来、なぜか愛着が生まれ、めんどうに思わなくなりました☆

TOP

コーヒー染めと紅茶染めの色の差

blog256

色の違いがわかりにくいようなので、並べてみました。

こうしてみると、コーヒーはやはりコーヒーっぽく、紅茶の方はロイヤルミルクティーっぽい雰囲気があると思うのですが、伝わりますでしょうか?

でも、また同じ色を出すのに苦戦しております。生地を並べた時に、パッと見で差がないようにしたいです。

blog255今イエロー系が待機中です。濃い黄色は実際はもっと『太陽!』という鮮やかな発色なのですが…。お花にした時には発色の良さが伝わるように撮りますね。

予告みたいですが、今は赤ワイン染めを実験中です。

途中で色止めの意味で媒染液に漬けるのですが、何で媒染するかによって色が劇的に変わる場合があり、ぶどうはまさにこの性質があるようです。その違いも合わせて実験中。

途中経過としては、あまりきれいな色になる想像ができません。微妙です…。