【2017 南仏の夏】チョコレートのアトリエ

 フランスに行ったら何か物づくりのワークショップに参加したいなと考えていて、近所のショコラティエにお願いして、チョコレートのワークショップをやってもらいました。こんなに本格的なものをやれせてくれるとは…予想外で急に緊張!

 まずはユニフォームを着て、気分はショコラティエ。

 チョコレートは熱が大敵なので、常に冷たい大理石のテーブルの上で扱います。

チョコレートを台に伸ばすシーンはいかにもショコラティエ。やってみたい作業の一つですが、これがまた難しい!モタモタすると温度が変わってしまいツヤもなくなるのでやり直し。やり直すには、またテンパリングし直すところから。

刻一刻と冷えて固まっていく中、少しでも固まってきたら、絶妙な温度に戻す為にバーナーで鍋の外を軽くあぶります。この加減は私達にはわかりません。そしてこの面倒な作業を一体何度繰り返すのか…。チョコレートを操るというのは、それはそれは面倒です。

 プラリネは、外側はパリッとしたチョコ、内側は柔らかいチョコ。

硬いチョコを型に流し込んで余分な部分は捨て、内側用に作った固さの異なるチョコを入れるのですがこれにも技があり、また硬い方のチョコで蓋をする。それも難しい。全てが難しい…。

こんなに手間隙、体力、職人技術、食材&機材が揃ってやっと出来上がる宝石のような一粒のチョコレート。高価で当然だと思いました。

 スピーディーさと丁寧で繊細かつ的確な技術のあわせ技。丁寧だけどやたらと時間のかかる私のつまみ細工も、こうできたら革新的だなと思ったりしつつ。

 職人。手仕事。私も自分のできる範囲内で最大の手間隙をかけてつまみ細工に取り組んでいます。そんな中自分が買い物をするときは、自然と職人の作ったものをより好むようになりました。

ファストファッションや大量生産の安価で無難な工業製品を楽しんだこれまでの時代。そしてAIとともに変わっていくこれからの時代。一見未来とは逆行した存在に見える昔ながらの手仕事や職人たちが、実はこれから重宝がられるのだろうと思います。だから手仕事をやっているわけではないけれど、時代がどう変わっても、私は手仕事を愛し尊敬し続けるだろうと、改めて思いました。

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【2017 南仏の夏】山の上のユゼス

 アルル、アヴィニヨン、ニームの三角形の中心に位置するユゼスの町。私達は近いので車で来ますが、観光の場合はSNCFはなく、アヴィニヨンからバスしか出ていないそうです。

アーケードを持つ住宅に囲まれた16世紀の建築が目立ちます。エルブ広場の狭い石畳の通りは、中世に遡る気にさせます。

山の上の町だからか、太陽がとても近くに感じられ、アーケードを利用した涼の取り方は生活の知恵なのかもしれません。

とてもかわいらしい素朴な街ですが、おしゃれなインテリアショップなどもあります。実はVA PLAで使用しているリボン類は、この街まで調達しにくることが多いんですよ。

 次に近くの世界遺産 Pont du Gard  ポン・デュ・ガール へ移動。

50kmにおよぶ水道橋。これで水をニームまで送っていたそうですが、驚くべきは、こちら古代ローマ時代、つまり紀元前19年頃に造られたそうですよ!古くなったからナポレオンが改修工事をしたそうです。その時代って、どんな時代?日本ってどんな様子??と頭が混乱してしまいます。すごすぎます!

大きすぎて写真では全体像がわかりませんが、橋の下はGardon ガルドン川が流れており、カヌーを楽しんでいる人たちがたくさんいます。

 ちなみにこちらも世界遺産というだけあって観光客ばかりです。アクセスはアヴィニヨンかニームからバスだけだそうですが、アジアの観光バスがたくさん停まっていました。

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【2017 南仏の夏】バラ色のトゥールーズ

 Toulouse トゥールーズは、今回泊まっている夫の実家のあるモンペリエから、車で3時間くらい。地図で見る分にはとても近く、実際同じオクシタニーという地域圏ではありますが、フランスの“近く”は、私には遠い!やはり大きな国だということを痛感します。

さてトゥールーズはフランスで第5の都市で、たしかにおしゃれな若者ばかりの都会でした。

 別名『La ville rose バラ色の都市』

フランスの町は、基本的には周辺の岩や山を材料として建築した街づくりなので、町全体が同じ色に仕上がり統一感があります。

その点トゥールーズにはそういった資材がなかったため、赤レンガを使用した建造物で成り立っており、実際にはバラ色というのは赤レンガの色のことです。

 またもう一つの別名『Cité des violettes すみれの市街』

すみれが群生する場所があるそうで、古くから花が大変重要な土地柄なのだそうです。街にはスミレモチーフのお土産屋さんがたくさんありました。

 最後に、この街を代表するGaronne ガロンヌ川を散歩。そしてPont Neuf ポンヌフ。パリと同じくこちらにもポンヌフという橋があります。

周辺にはたくさんのカフェがあり、都会に住むたくさんの人たちが小粋にカフェタイムを満喫しています。今まで見たどの街ともタイプの違う雰囲気を感じ、とても気に入りました。

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【2017 南仏の夏】山で誕生日

 毎年訪れる山のコテージに泊まりました。

山の天気は変わりやすい。あんなに猛暑だった下界とはうって変わって、山の上はとても寒く、フリースでいいくらいです。さらに予期せぬ雨まで降ってきました。ですが湖とその畔の植物、そして雨音。この静けさがやけに心地いい。

 翌日は太陽が現れ湖が輝いています。

そこになぜか知った顔が続々登場。そういえば今日は私の誕生日でした。サプライズで親戚一同が集まり、誕生パーティーが始まりました。

義母や義祖母が大人数分の手料理でおもてなし。オリーブ柄のテーブルクロスを使うので、本物のオリーブの枝とオリーブの実の形をしたチョコレートでテーブルデコレーションを。

『あぁ、このためにお義母さんは先日道中車を降りて、オリーブの木から枝を採っていたんだな…。』

『この準備で忙しかったから、だから私達だけ観光に行かせて、お義母さんたちは来なかったんだ。』などと、後から後からわかってきて、改めて感謝の気持ちでいっぱいになりました。

 とはいえパーティーなど主人公になるのが苦手な私は若干ドギマギしつつ、みんなに囲まれた誕生日って、幸せだなぁ…としみじみ満喫しました。

 ところで義祖母はいろんなジャンルのハンドメイドのレッスンをしていますが、その中で今回はモザイクに初挑戦させてもらいました。

モザイクというのは細かく刻まれたタイルで模様を作っていくもので、欧米の道路やカフェテーブルなど、至る所で見かける技法です。私は初心者ということで、鍋敷きを作りました。

これが全く思い通りにできず、悪戦苦闘。あまりにも遅いので、しょうがなく山まで来たのにコテージに引きこもって続きに取り組み、 それでも進まず結局ほぼ義祖母にやってもらった感は否めませんが、なんとか出来上がりました。

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【2017 南仏の夏】アルビと巨大魚

 Albi アルビという都市に行きました。

タルヌ川に面した商業都市で、タルヌ川流域の粘土を用いた赤レンガ造りの建造物で街が構成されているため、『赤い町』と呼ばれています。

 一番の見所は、聖セシル大聖堂です。こちらはユネスコ世界遺産にも登録されています。外から見上げても明らかに偉大な建物ですが、すばらしいのはインテリアです。壁面の青と茶色の手描き模様のなんと美しいことか。おしゃれでもあり、見惚れてしまいます。

 さて次は近くのタルヌ川へ。

まず、この美しい景色には言葉も出ません。川面に映る夏雲は、ジブリの世界に入り込んだようです。でも実はこの写真を撮った真後ろは、バスなどが通る都会のど真ん中の大通りなんですよ。

 それよりこのタルヌ川ですが、人より大きい肉食の魚がいるらしいのです。

「人より大きい魚って(失笑)肉食?!アマゾンでもあるまいし…。ここはフランス。しかもこんな街中にいるわけないじゃない!それに仮にいたとしても、かつて一度発見されたことがあるくらいで、めったにいるものじゃないでしょう(笑)」

と私は半分バカにして聞いていましたが、みんなが「いやいや本当に人ほどの大きさで、本当に肉食で、全然珍しくない。」と真顔で言うのです。

調べてみると、どうやらSilurus ヨーロッパオオナマズというもののようです。

この美しい景色の川辺には、のどかに鳩がいます。でもヌッとこいつが顔を出すや否や、パクッと食べられてしまうらしいのです!私はこいつが気になってしょうがなく、あまり景色は楽しめず、 Silurus ばかり探してしまいました。

残念ながら今回は見つからなかったので写真はありません。

気になる方はこちらから。(google検索の画像に移動)『ヨーロッパオオナマズ←衝撃的なルックスですので、苦手な方にはおすすめ致しません(自己責任で開いてくださいませ。)

結局どのくらいの頻度で存在するものなのかわかりませんが、それにしてもこんな未知な生物が普通に存在しているなんて、しかもこんなかわいい街中の普通の川に…。

よその国では気軽に川に足をつけたりしないでおこう。世界には知らないことがいっぱいだわ…と、改めて身が引き締まる思いでした。

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【2017 南仏の夏】タルヌ川でカヌー

 南フランスではよくカヌーで川下りをしている様子を目にしますが、私も体験することになりました。

 ヘルメットをかぶり、貴重品はカヌーの中に仕舞い、へっぴり腰でそっと座ってみる。私は主人と二人乗りで、前の席に座りました。子供の頃からとても運動神経が悪く、オールを握ってみたものの邪魔なだけだと見解が一致し、私はいっさい漕がずに座っているだけの人に決まりました。

 川幅がとても大きく、比較的ゆったりとした流れでした。雄大な山に囲まれ、見上げれば南仏の青空と大きな太陽。鴨と同じ目線で水面の輝きを感じ、同じスピードで進んでいく。まるで映画のよう。

 なのになのに。私は本当に場違いなぐらい「ぎぇ~!」と絶叫して終始硬直しっぱなしでしたが、他の人たちはどこまでもゆったり。川の中の岩場に腰を下ろして読書をしているマダムがいたり、みな心から自然を楽しんでいました。水上、カヌーという不安定この上ない環境に、身をゆだねることができない私は、びくびくギスギスし通しです。

川下りのコースはかなりの距離があるので、時間が経つにつれさすがに少しずつ冷静さを取り戻してくると、今度はこの大自然を楽しまなければ損だと思い始め、意を決して川の中に入ってみることにしました。他のフランス人たちのように笑顔でジャンプはできません。恐る恐る足を入れてみて、半ばずり落ちたように、一応川へ入ることに成功しました。

すると、落ち着いてみると…。なんて冷たく透明な水。私の周りを小魚の集団が通り過ぎていくのが見えます。太陽が水中に溶けていく。水の中まで陽射しが通る。川の真ん中に、自分が立っている。周囲は森と青空だけ。

川の水の中に入って冷たさや流れを感じるというのは子供の頃以来で、自然のエネルギーを満タンに補給した気がしました。

 帰りは近くの小さな村で休憩。

はちみつが採れる村なだけあり、カフェでお茶をしていてもあっという間に蜂10匹くらいに囲まれます。ですが皆慣れているのでそのままゆっくりくつろぎ続けるのです。私だけがビクビク。

 いろんな意味で、自分がひ弱な都会っ子であるような、そんな私でも平等に自然に愛されたような、大地のエネルギーを一身に浴びてくたくたの1日となりました。

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【2017 南仏の夏】 ラグビーとジャム作り

 モンペリエにはご他聞にもれず、サッカーとラグビーのチームがあります。夫は小さな頃からサッカーをやっていましたが、その父はラグビーをやっていたので、両方の試合をよく見に行きます。

 今回はラグビーの試合を見にスタジアムへ。

 スタジアムは血の気の多い男性が集団でアルコールを飲みつつ騒いでいる中でもみくちゃにされるのであまり好きではありませんが、ごく普通のマダムなど女性客も割りと多いです。

 日本の野球場のようにきれいではありませんし、おねえさんが食べ物を売ってくれることもありません。そもそも危険なので、バッグはおろか、財布や携帯なども持っていかないようにいつも言われます。

全くルールも知らず、人生初のラグビーですが、意外と楽しかったです。でも正直一番楽しかったのは、試合後スポンサールームで、スイーツ食べ放題だったこと。選手がたくさん挨拶に来てくれて、間近に見る体の大きさに驚きました。

 最後に全く別件ですが、庭の木が実りすぎているので、家族総出で収穫し、ジャム作りをしました。一瞬で種を抜く器具など、見慣れぬ調理器具に興味津々でした。

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【2017 南仏の夏】ソレイヤード美術館

 Tarascon タラスコンという小さな町は、布地ソレイヤードの本拠地です。

Souleiado とは、プロヴァンス地方の古い言葉で『雨上がりの雲の間から差し込む陽の光』という意味だそうです。

 200年以上の歴史を持つソレイヤードの布地の柄は、よく見ると蝉や麦、オリーブ。また色も空と海のブルー、太陽の黄金色。どれも太陽とともに生きる南フランスの大地を表わしています。

この土地に住む人々の生活にもごく自然に溶け込み、テーブルクロスや寝具、カーテンなど、さまざまなアイテムとして、現在でも一般家庭でごく当たり前に使用されています。

一方で宮廷文化の時代には、貴婦人たちのドレス地としても大流行しました。以来、モードとしても使用され、現在は南フランス由来のライフスタイルを提案するブランドとして人気です。日本では手芸用布地のイメージが強いですね。

 そんなソレイヤードの本拠地タラスコン。ソレイヤード美術館は、それはそれはかわいらしくて職人的で、見たことのない細かな手縫いのドレスなど、見応え十分の展示でした。

館内は写真撮影禁止なのでほとんど写真はありませんが、数枚だけならOKよと特別に許可をいただきました。

 フランスの古い町には、町の入り口に大きな門がありますが、タラスコンはこの門からソレイヤード一色でお迎えでした。

街の通りの飾りもすべてソレイヤードの旗。とてもキュートな町でした。

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【2016 南仏】運河と湖と地中海がある町

 フランス南部には、240kmに及ぶミディ運河という、船舶輸送ルートがあります。現在は輸送ルートというよりも、運河クルーズで人気です。

そんな世界文化遺産ミディ運河の終着地が、ここ Sète セットなのです。

 メインストリートから一本裏に入ると、広場で地元の年配の方々がゆっくりおしゃべりをしていたり、大変のどかで時の流れがゆったりしています。

 ちなみに年間300日以上が晴天。とても暑いです。この天気はこの街にとても似合っているものの、私は直射日光に耐え切れず、熱中症になってしまいました。

 運河と湖と地中海に面しているセットにいると、どれが海でどれが湖なんだか区別がつかなくなりますが、下の写真は海です。この季節の地中海は、いつも個人でクルーズを満喫している人たちを目にします。

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【2016 南仏】山のコテージで日本体験

 山のコテージで数日過ごすことになりました。山へ行くのだから食事は出来合いの簡単なもので済ませるのかなと思っていましたが、普段より簡単ではあるものの、しっかり前菜、スープ、メイン、デザート、ワインなど一式持っていきました。

他のコテージも皆そのような大量の料理やワイングラスなどを運び入れており、たとえ山でも食卓の質は落としたくない、グルメ大国の気合いを感じずにはいられません。

 祖父はハンティングをするので、予め自分で調理した肉料理をふるまってくれます。

 今回私の母のために、親戚中が集まってランチパーティーをしてくれるそうで、料理やテーブルデコレーションを担当したのは、やはり祖母でした。

 さて、みんなが集まってくれるお礼に、何か日本のものを紹介しようということで、あらかじめ抹茶の道具を持参しました。ただ何事もそうですが、国が変わるだけでいちいちやりにくく、なんだかお粗末な仕上がりで申し訳ない限りです。

 みな“ほとんど抹茶が入っていない抹茶味スイーツ”を抹茶だと思っているので、道具や動きの全てが興味深く、デモンストレーションをした母は大変人気者になりました。

ちなみに味の方は、予想通りの不評でした。甘いスタバの抹茶ラテのようなものが期待されるので、皆一口目で絶句していました。一方干菓子は人気でした。

 ついでに、かつおぶしを自分で削って醤油を垂らして味見をする体験もしてもらいましたが、これも思いの外大人気で、そもそもかつおの塊が不思議すぎる!と、そこからの説明となりました。魚がこんなに硬くなり、削るとふわふわに様変わりし、それを出汁に使う。ヘンなの!!と、こうです。

 変化の大きい山の天気もいつの間にか青空に変わり、皆で湖のほとりを散歩した際は、あたかも幸せの姿を見せてもらっているような気持ちになりました。

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